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2025年02月27日
私の杖言葉
遙か昔、私が18歳で出家したとき、在学中折りに触れて眼を掛けて下さった先生に、「私は出家して、岐阜の山奥の道場に行きます。」と告げた。その時先生は、言下に「結局、清田は湘南に負けたんだな~」と言われた。グサッと胸に刺さった。その後、数十年、道場での私の修行を背中から支えてくれた「私の杖言葉」になった。今でも恩師のこの言葉は私の中で生きている。当時出家するというと、「ま~!凄いことを考えられたものですね~!」と、口先だけの褒め言葉が多かった中で、先生のこの一言は、その後の逆境を背中から支えてくれた。これを私流に「杖言葉」とよんでいる。人間は弱い者で、何時も挫けそうになったら、横っ面を張り倒してくれる、杖言葉がいるのだ。恩師の心からほとばしり出た真実の言葉はその後数十年にわたる苦難の修行を何時も背中から支え続けてくれた、何より尊い杖言葉になった。
投稿者 zuiryo : 2025年02月27日 16:09