ソチ冬期五輪での日本人選手の活躍はめざましかった。元来私は余り関心がない方だったのだが、フィギャースケート・スキージャンプ・ノルディック複合・モーグル・ハーフパイプ等の日本人選手たちの誇りに満ちた態度や歓喜に思わず引き込まれた。メダルを見事獲得した選手にもまして、残念ながら一歩及ばなかった選手の、その凜とした態度には、順位以上に心に残るものを感じた。自分を応援してくれた人々の期待に応えられなかった悔しさ、自分の力を出し切れなかった残念な思いは選手たちの顔を一瞬曇らせた。だが、次の瞬間には、例外なく敗者たちは晴れ晴れとした顔で全力を尽くして戦った自分を振り返っていた。そのいさぎよさをとても美しいと思った。
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